鬼頭明里×Future Bass=?
けいです。
「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会3rd Live! School Idol Festival~夢の始まり~」を配信で視聴しました。ラフェスで初めて虹ヶ咲のパフォーマンスを見た時を思い出し、あの頃よりも各々ずっと歌も踊りも輝いていて感動しちゃいました。キャラと共に成長する、これぞラブライブという物語…。
そんな今回のライブセトリの9曲目、Butterflyについて。
鬼頭明里さん演じる近江彼方ちゃんのウィスパーボイスが映える1曲。あの衣装のうえに髪色まで合わせたら、彼方ちゃんおるやんけ!って錯覚しちゃいますよ。しかも2日目の頭にはお団子がちょこんと…!あの日現地で鬼頭さんを見たオタク、一生マウント取れます。
強めのエコーがかかって、音源とまた違ったライブならではの味わいで良いですね。なんとなくですが、1日目は彼方ちゃんよりの囁くような歌声、2日目は鬼頭さん自身のハキハキした歌声で歌っているようでした。特にそういった意図は無いでしょうが、歌い出しにかなり違いが感じられます。
この曲を初めてアニメの挿入歌で聴いた時の、え、これ、ラブライブ?な衝撃は忘れられません。Future Bass というごく新しい音楽ジャンルを取り入れたラブライブ、コンテンツそのものにも成長を感じます。サビ真ん中と終わりのドゥンドゥンドゥンドゥン好き。めちゃくちゃ好き。語彙の欠如。
この曲を聴いてラブライブに興味持った、との声もTwitterの検索でちらほら目にしてニマニマしちゃいました。実際に最近Future Bassを聴いてる友人にも勧めたところ、なかなかな好評価貰えちゃって、けいご満悦。
一応、Future Bassについての簡単な説明を見つけたのでお借りして載せておきます。
機械的で未来を感じさせるシンセベースに、キラキラしたシンセサウンドや独特なボイスサンプルを乗せた、新世代のクラブミュージックがFuture Bassと言われています。
だそうで。なんとなくイメージ湧きそうでしょうか?実際にYouTubeなんかで検索して聴いてみた方が分かりやすいって方もいるかもしれませんね。派生したKawaii Future Bassというものもあるんですが、検索にはこちらをお勧めします。名前の通り、Future Bassに「kawaii」を足したものです。Butterflyはこれに当てはまるのではないでしょうか。彼方ちゃんかわいいし。
ところで、鬼頭明里さんが歌うFuture Bassは実は既にもう1曲あるんです。ご存じの方もいるでしょう。アニヶ咲と同時期に放送されていたアニメ、「トニカクカワイイ」のオープニング主題歌「恋のうた (feat.由崎司)」です。
アーティスト名義は「Yunomi」さん。界隈では有名なトラックメイカーのお方。この曲は鬼頭明里さん演じるトニカクカワイイの登場人物、由崎司ちゃんのキャラソンです。惜しむらくは、曲情報の中にCVまで書かれていないので鬼頭明里さんの曲としては比較的知名度は低いのかも。Apple Musicだと鬼頭明里で検索かけてもヒットせず…。
司ちゃんの過去や心情を歌った曲になりますが、歌詞の内容を完璧に把握するには単行本の最新刊である15巻まで読む必要があるので、そこまでたどり着いてないアニメを見てても見てなくても同じように楽しめるんじゃないかな~とは思います。もちろんアニメも見てほしいですが。
この曲の着目すべきは、和テイストで煌びやかなYunomiサウンドに絡み合う、声優ならではの活舌で挑む鬼頭さんの淡々とした歌声です。令和2年アニソン大賞キャラクターソング賞を受賞したことにも頷けるクオリティ。OPとしてのアニソンの固定概念覆しちゃってるので是非聴いてみてほしいです。ドロップ気持ちぇ~。
この2曲との出会いをきっかけにyunomiさんを始めとしたいくつかのFuture Bassを聴き漁ってみたんですよ。何日かかけて。そんなうちに、気づいちゃいました。
鬼頭明里さんのお声、Future Bassとめちゃくちゃ相性がいいんですよ!
いい…と思うんですよ笑。推しの贔屓目とかじゃない、よ。
地声より少し高い声域でピッタリと合うし、数多くいる声優さんの中でも特に、萌え声を意識せずとも魅力的で透明感のある伸び良いお声をしてらっしゃるので、無限に気持ちよく聴けちゃうんですよね。これからもこういった曲を増やしていってほしいものです。
あまりEDMに寄せるとボーカルの存在感よりバックミュージックが前に出て声優のライブ向けの曲とはかけ離れてしまいそうなので、良い塩梅で楽曲を制作するのも困難なんでしょうか…。ボイスサンプルを用いる印象もありますし。そう考えるとButterflyはあまりに最適解だったのでは!?
どこからともなく現れた正体不明の作曲者、Em.meさん。素敵な曲をありがとうございます。お礼を言いたいのでそろそろ正体を明かしてください。
結局何が言いたかったのかって、8月4日発売の鬼頭明里1stミニアルバム「kaleidoscope」に鬼頭明里名義のFuture Bass曲収録待ってますってことでした。
ソロイベでの制作発表時、色んな楽器にフィーチャーした楽曲が詰まってますとのことを本人の口から聴いてしまったので、ワンチャンあるのではないか?とこっそり期待しています。なんにせよ、いずれまた聴きたいものですね。
花譜「花女」の意味 歌詞考察
けいです。
先日の【花譜 2nd ONE-MAN LIVE「不可解弐Q2」】素晴らしかったですね。
初めて花譜のライブを見ましたが圧巻でした。
さて、先のライブでも披露された楽曲「花女」。
本日はこの曲の歌詞について、私なりの解釈を綴っていこうと思います。
まだ聴いたことのない方は必ず、この記事を読む前に一度聴いてみてください。
1.登場人物
この物語に登場するのは、
- 私(=花女)
- 君(=彼)
この2人のみです。特に「私」をピックアップすると、
- 昔の私
- 未来(今)の私
といった2人の「私」がいます。ここが少し複雑かもしれません。
「昔の私」というのは「君」と出会う前、ないし
「じゃあ私の部屋に置こうか」
と零すまでの自分。強がり続けた少女時代の「私」。
少女、と言いましたが年齢についての断定はありません。しかし「未来の私」へのモノローグでは
(本当普通の大人になったね)
と発することから当時はまだ大人になり切れていなかったのだと推測できます。
「未来の私」は変化する心に気付いてしまった「私」。
ごめんねお別れだ
人生は一度きりだ
互いの吐息が手を繋ぐ
きっかけはいつも花だ
さよなら さよなら
今までの私
この瞬間に「昔の私」とは決別します。
歌詞全体を見てみると、括弧が付いた歌詞がありますね。「未来の私」へのモノローグにも見られることから、これは「昔の私」のセリフなのだと思って間違いないでしょう。
2.「私」の人物像
まず、「私」の性格をまとめておきます。
- それなりに味方もいて敵もいた
だけどなぜか嫌われてばっかな気がした
見下されたくない
見た目や上部が全てでそれ以外全部いらない
⇒疑心暗鬼にとらわれ、周りに心を許さない一匹狼のような気の強さ
- 君だって最初は敵だった
愛想笑いばっか浮かべて
私のこと本当は苦手なんだと日々を紡いでも疑った
⇒笑いかけてくる相手すら自分に心を開いていないのだと勘繰るほど強情
- 「そんなもの価値なんてないでしょ?」
⇒廉直だが若干卑屈ぎみ(相手が「君」だったからかもしれません)
- 私は強がり何も言わずにため息をつく
それでも何かあるたびに花をあげた
⇒ツンデレ?
以上が「私」です。
ここまで読み解くと、
ある日駅前で花を買った
あげたのはなんとなく君に似合うかと思って
この歌詞は非常に奇妙で不可解なものです。
なぜなら、現代において
女性から男性に贈り物をするとき花を選ぶ女性はそう多くなく、
女性が男性に花を贈ることは習慣として定着していない
からです。あくまでも一般論で確然たるものではありませんが。
恋人ないし好意を向ける相手であるか、特別なお祝い事でもない限り女性が男性に花を贈るというのは、かなりハードルが高いのではないでしょうか。
この時点で「君」に好意を持っていたのでは?とも考えられますが、その可能性は低いと思われます。その理由を見ていきましょう。
3.なぜ「君」に花をあげたのか
花譜の「花女」は、冒頭で述べたように花譜の表現力が光る曲です。
「君」のセリフを除けば、この歌詞は常に「私」視点であり、
序盤は常に淡々と歌い上げています。
「じゃあ私の部屋に置こうか」
ここでパニックに陥るかのように歌い方がシフトします。それまでの淡々とした歌い方は今後一切無くなり、以降は強く感情の込められた歌となるのです。
この瞬間から、「私」は「君」に好意を向けていることを自覚します。
逆に言えば、感情の込められていないここまでの歌は恋心に気付いていない「私」と言えるでしょう。
ではなぜ、好意の向いていない相手に花を贈ったのか。
そこに込められたのは、ほんの少しの皮肉かもしれません。
あげたのはなんとなく君に似合うかと思って
女性ならともかく、男性に似合うと言って花を渡すのはやはり受け取り方が難しいでしょう。
愛想笑いばっか浮かべて
私のこと本当は苦手なんだと
日々を紡いでも疑った
嫌い、でなく苦手なんだ、と言っています。
だけどなぜか嫌われてばっかな気がした
他の人間に対してこう思い続けた「私」は、「君」からは苦手と思われていると感じています。それは、恐らく「君」の内気な性格がそうさせたのではないでしょうか。
それを踏まえると、怯えながら愛想笑いばっか浮かべる「君」の臆病で男らしくない部分、そんなところを嘲る意味で花を贈ったのではないか、と個人的には解釈しています。
※あくまで一般的な認識での男女について考えたものです。
4.「花女」という言葉の真意
曲名やシングルタイトルに度々登場する 「花」という言葉。
由来は不明ですが、花譜というアーティスト自身の名前にも用いられるほど大切にされているようです。
では、「花女」とは何なのか。
「じゃあ私の部屋に置こうか」
(え? なに言ってるの? )
(今まで敵だったんだよね?ねえ)
(彼を好きにでもなった?)
「ああそうだよ私は好きなんだ彼のことが」
(ねえ 忘れたの?)
(本当は全部わかってるんだよね?)
(人は人を見下すものよ)
彼は違う
(違うって何?)
(簡単に信じれるなら勝手にしなよ)
(ねえ花女)
「君」への気持ちに気付いてしまった「私」と「昔の私」との諍いの最後に「花女」と吐き捨てられます。
花をきっかけに変わってしまった「私」への罵倒のように感じられます。
しかし、後にわかるように「私」は変化を受け入れ「昔の私」と決別します。
「花女」である道を選んだのです。
どちらが正しい、というものでもありません。
大好きを言える
それだけでいいの
これから何度傷つけあって
間違ってるなら教えてほしい
この花に誓う
大好きよ
一度きりの人生を、傷つけあってでも「大好き」と言える、ただそれだけの道を選んだ。
(拝啓 未来の私)
(本当普通の大人になったね)
(本当普通の大人になっちゃったんだね?)
(くだらない くだらない )
(過去の痛みは全部消えない)
(敵だって消えるわけじゃない)
(わだかまりを抱えて生きて)
(そして美しく散っていけばいい)
(揺れて溢れ落ちた花のように )
再び「昔の私」は罵倒を浴びせ、最後まで「花女」を嘲り続けます。
変化を選んだ「未来の私」をどう感じるか、聴く人によって受け取り方が違ってくるのではないでしょうか。
「私」は変わったのか、それとも変わってしまったのか。
恋を知らない少女が恋を知りハッピーエンド、なんて物語だとは思いません。
もう一度言いますが、どちらが正しい、というものではないのです。
この曲を聴いた人の数だけ、それぞれ千差万別の解釈がある。そんな感じ方の多様さが「花女」の魅力の1つなのだと思います。
しきたりなんかはいらない
世間体も忘れ去った
花束を持って君の元へ
それだけでいいんだ
バーチャルシンガー「花譜」との出会い
けいです。
昨今のネット社会ではVTuber (バーチャルYouTuber) というものをたびたび見かけますね。3DCGや2Dなどのアバターを用いて配信活動を行う方々の総称だそうですが、YouTubeの繁栄とテクノロジーの融合でしょうか、これまでにない画期的なサブカルチャーが誕生したと感じます。
ですが、今回私がお話ししたいのは同じくバーチャルと名が付くものではありますが、VTuberという配信者とは異なるもの。
バーチャルシンガー「花譜」についてです。
バーチャルシンガー?と思われる皆様も前置きを読んでくださったのなら察しはつくことでしょう。
そう、顔出しをせずにアバターを用いた音楽活動、特に歌唱を生業としている存在、それがバーチャルシンガーです。
顔出しせずと聞いて頭に浮かぶのは、やはりGReeeeNでしょうか。小学生の頃外でサッカーしたり教室で漫画を描いていた私にとっての青春です。それはさておき。
私が花譜と出会ったのは、ほんのつい数か月前。音楽の趣味が合う地元の友人と久々に飯を喰らい、最近お勧めの音楽はないかと尋ねた際にその存在を知りました。
バーチャルと名の付くものには疎いので、話を聞く限りではあまり心惹かれなかったのを覚えています。
帰路についた私はそそくさとイヤホンを取り出し、AppleMusicに検索をかけました。CDを借りに行かずともすぐ聴きたい音楽が聴ける、便利な時代になったものですね。せっかく勧めてくれたので1曲だけ聴くならどれがいいのかと尋ね、それを聴くことにしました。
「戸惑いテレパシー 曲・花譜」
ジャケットにはモード学園のCMに登場しそうな女の子が描かれています。
(余談ですがモード学園のCMではサカナクション、WHITE ASH、supercell、さユり等のアーティストの曲を初めて聴き、惚れてしまったほど発掘現場としてお世話になっていました。映像含めセンス良すぎ。三森すずこさんとはこの後人生の分岐点で再開を果たすのです…。)
恐る恐る再生ボタンを押すと、心地よくドラムとともにテンポを刻むベースが飛び込んでくる。ギター、ピアノともに、ボーカルに寄り添い奏でられている印象です。
しかし、この時私が度肝を抜かれたのはバックバンドの演奏ではありません。
透き通るようとも形容しづらく確かな色を持ち、YUIに少女らしさを足したような、やくしまるえつこに芯を持たせたような、ウィスパーボイスだが地声のアタックが強い、力強くも繊細な、そんなボーカル本人の歌声でした。
何人もの女声ボーカルの曲を聴いてきたが、ここまでぶっ刺さるものは初めてでした。ずっと心の奥底で求めていたものに出会えた。そんな感覚です。
後に調べてみると、なんとこの花譜というアーティスト、中身はわずか17歳の少女だと。それも、デビューは13歳。両親は幼い娘に顔出しで活動させることに強い抵抗があったようです。そこで運営チームが提案したのが、バーチャルシンガー。顔出しも、親元を離れる必要もなく活動できる素晴らしい提案でした。
花譜、とんでもない才能が現れてしまったようです。
YouTubeで検索をかけると、100万、1000万という再生回数を誇っていた。いや、既にめちゃくちゃ人気ですやん…
今後、この1人の少女が音楽業界を大きく揺れ動かすことは間違いないでしょうね。
明日、3月13日(土曜日)19:15からYouTube Liveにて【花譜 2nd ONE-MAN LIVE「不可解弐Q2」】を行うそうです。なんと、全編無料配信。
めっちゃ楽しみ~